国労臨時大会の報告

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すこし遅くなりましたが、5月27日の国労第96回臨時全国大会の報告をします。
 当日は例によって警視庁機動隊が、大会会場である社会文化会館(社民党本部のある三宅坂のビル)を取り囲み、国労の組合員を排除する中で大会が行われました。
 当日、国労本部が提出した議案は、@「最高裁への第三者参加申し立て及び鉄建公団訴訟に参加する闘争団員」が、「訴訟取り下げの最後通告(5月25日)」に応じなければ「中央執行委員会として統制処分案を決定し、速やかに査問委員会に送致する。査問委員会は規則に基づいて作業を進め処分を決定し、直近の大会で決定する」、A「臨時全国大会終了後、社民党の要請に基づき速やかに国鉄改革法関連の訴訟について取り下げることとする」、B「2月15日提出した追加情報の内容が与党および関係者に誤解と大きな不信を招いた状況に対して、その撤回と・・・・ILO(国際労働機構)に追加の情報を新たに提供する」との方針案でしたが、採決の結果は、賛成77、反対31、白票7の賛成多数で可決されました。
 @は、まあ闘う国労闘争団員の除名処分手続き開始の確認、Aは、国鉄改革法をタテにした不当労働行為をめぐる訴訟の取り下げ、Bはおまけみたいなものですが、「政府と与党・自民党が解決交渉を開いてくれない」と言った主旨のILOへの情報提供を、おそらく自民党のクレームで撤回するという内容です。このHPでの予測通り、あるいあは「インターナショナル」126号掲載の「3党声明で国労が臨時大会を招集」で指摘したとおりの「卑屈な屈服」という結末でした。
 ただし今回の臨時大会では「除名処分」の決定まではできませんでした。理由は国労の民主的な規約の制約があってそれなりの手続きに時間が必要なことと、除名処分という重要事項の決定には「大会代議員の3分の2以上の賛成」が必要なために、今回は除名処分の提案まではできなかったということのようです。
 実際に本部提案方針案に賛成した77票では、大会代議員総数116の3分の2「以上」ではなかったことを見ると、国労本部の側も自信がもてなかったのでしょう。そしてこの自信のなさに、3党声明に追いつめられ、これを丸呑みする以外になかった高島・寺内執行部の無定見と確信のなさが端的に示されていたのではないかと思います。
 で次の焦点は「直近の大会」がいつになるのかですが、どうやら国労本部は例年の定期大会の直前の7月頃に、臨時大会を開いて決めたいと考えているようです。定期大会になれば新しい代議員選挙があって中間派が動揺しそうなので、3分の2が取れそうな現状の代議員のままで開催できる臨時大会を招集する目論見のようです。
 これまた、国労本部の不見識と自信のなさの表明としか言いようがありません。
 以下のHPにも、臨時大会の各種報告が掲載されています。

がんばれ国労闘争団 http://www1.jca.apc.org/ouen/

たたかう国労闘争団  http://www.h2.dion.ne.jp/~tosodan/

国鉄闘争共闘会議 http://www.h4.dion.ne.jp/~tomonigo/

(KS生)


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