【パンフレット紹介】

『第四インター日本支部はなぜ破綻したのか』 領価800円(送料180円)

−社会革命とロシア革命史観の再検討−

(インターナショナル第166号:2006年6月号掲載)


 パンフレット『第四インター日本支部はなぜ破綻したのか』は、今年1月に、同じく寺岡著・江藤編として刊行された『戦後左翼はなぜ解体したのか』を補足するという性格を持っている。
 単行本である『戦後左翼』では、繁雑になることを避けて触れなかった第4インターナショナル日本支部の総括を、@1960年代の解党主義論争、A第4回と第6回の両大会路線の敗北、B三里塚決戦と少数派労働組合、C組織内女性差別問題の4点に焦点をあてて展開したものである。

 詳しい内容は、ぜひパンフレットを購読して戴きたいが、副題に「社会革命とロシア革命史観の再検討」とあるように、1917年のロシア10月革命を「モデル」にした政治革命の展望(−それはまた第4インターナショナルが頑強に擁護してきた展望でもある−)が、少なくとも資本主義的先進諸国では、第二次大戦後もことごとく敗北したのは何故かが、重要な問題意識として貫かれているのが特徴である。
 もっとも「ロシア革命史観」を再検討し、グラムシに代表される社会革命の考え方を積極的に取り入れた新たな社会変革の展望を再構築しようとする試みは、『戦後左翼』にも共通する大きなテーマであり、その核心問題は、結局のところ、現代資本主義をどのように捉えるのかという資本主義論の再構築ということでもある。
 それはレーニンの『帝国主義』論を、ひとつの時代論として対象化することから始まるのだと思う。【Q】


hptopへ